日本において、住宅を取得する方法としては、賃貸住宅と持ち家の2つがあります。
賃貸住宅とは、家賃を支払って不動産所有者から住宅を借りる方式であり、持ち家とは、不動産を購入して所有することです。それぞれメリット・デメリットがありますので、今回は詳しく説明したいと思います。
賃貸住宅のメリット
1.初期コストが少なく、生活スタイルに合わせた自由な移動が可能
賃貸住宅の大きなメリットは、初期コストが低く、簡単に入居できる点です。入居に必要な敷金・礼金が負担が少ない場合があることや、家具・家電などの備品を用意する必要がない場合が多いことが挙げられます。また、仕事の都合で転勤する場合など、持ち家よりも自由に移動できるので、ライフスタイルに合わせた最適な住居選びができるという点もメリットです。
2.メンテナンスやリフォームの必要がない
賃貸住宅では、建物自体のメンテナンスやリフォームの必要がないという点もあります。修理費用やリフォーム費用も、全て不動産所有者が負担するので、管理・維持が簡単で安心できます。
3.不備があれば、迅速に修正可能
住宅に何らかのトラブルが発生した場合、すぐに修理や対応が可能です。不動産所有者との契約上、緊急時には必ず修理を担当するということになっているため、素早く対応してもらえます。
賃貸住宅のデメリット
賃貸住宅では、家賃が時折変動する可能性があります。地域の需要や供給、物件の状態などにより、家賃が上昇することがあります。これは将来の生活費の見通しが難しくなる要因となります。
それ以外にも以下のデメリットが考えられます。
1.家賃が永遠に続くため、経済的に不利
賃貸住宅を選ぶ場合、家賃を長期間支払い続ける必要があります。毎月の支払いが長期的に続くことで、経済的に不利になるかもしれません。
2.住む家の選択肢が限られる
市場で入手できる賃貸住宅には、一定の制限があります。自分が住みたい地域や、イメージする住居に合わない場合があるため、自由度があるとは言えないかもしれません。
3.大改装や小修繕を行いにくい
賃貸住宅においては、管理者の承諾を得る必要があります。大改装や小修繕によって内装を変更したい場合、不動産所有者からの承諾を得ることが必要です。そのため、自由度が制限されています。
持ち家のメリット
持ち家は、自分の住まいを所有することで、安心感や安定感が生まれます。将来的な不安や老後の生活に対する備えとして、持ち家は一つの手段となります。それ以外にも以下のメリットが考えられます。
1.固定的な支払いで自己資産を築ける
持ち家を取得すれば、住宅ローンの返済や、固定的な修繕費用などが定期的に発生します。しかし、長期的に考えれば、資産形成の一部として、不動産(住宅)の自己所有を選ぶことができるため、将来の引越しや転勤などによる損失を抑えることができます。
2.自由自在に改装やリノベーションができる
持ち家ならではのメリットとして、内装やエクステリアを自由自在に改装することができます。好きな色を選んだり、自分好みの収納を作ったりと、自分の物件に自分好みのアイデアを取り入れることが可能です。
3.自らの住まいを自分たちの思いでコントロールできる
持ち家を所有することによって、自身が住みたいように内装やレイアウトを決めることができます。また、広さや景色、間取りなども自由に選ぶことができるため、自分たちの思いのままに住まいをコントロールすることが可能です。
持ち家のデメリット
持ち家を購入する際には、多くの初期費用が発生します。
頭金や諸費用、不動産取得税などがかかるため、手元資金が豊富でないと購入が難しい場合があります。それ以外にも以下のデメリットが考えられます。
1.建築基準法の改正や地盤沈下があったときに自己負担が必要
住宅を所有する場合、建築基準法や公道からの陸地までの地盤沈下など、自己負担となる問題に直面する可能性があります。また、修繕費用が必要になる場合があるため、予算を見通すことも大切になってきます。
持ち家は自分の責任でメンテナンスや修繕が必要です。屋根や外壁の塗り替え、設備の更新など、予期せぬ出費が発生する可能性があります。
2.売却や買い替えによって、繰り返し手続きを行わなければならない
住宅を所有する場合は、売却や買い替えが必要になることがあります。この場合、手続きや書類などの取得が必要になり、手間や費用がかさむ可能性があります。
3.不動産価格の変動に直面しやすい
住宅を所有する場合、地域の不動産価格変動に直面することがあります。地価が下がった場合、住宅の価値も下がり、借入金の返済に影響を及ぼす可能性があります。
また、市場の状況や不動産価格の変動により、持ち家を売却するのが難しいことがあります。急な転勤や生活環境の変化に対応するのが難しい場合があります。
まとめ
以上が、賃貸住宅と持ち家のメリット・デメリットについての解説でした。どちらを選ぶかは、ライフスタイルや経済的な背景、価値観によって異なってくるため、自分に合った住居を選ぶことが大切です。