子供が片づけをしないことで悩んでいませんか?
おもちゃが部屋中に散らかっていて、片づけるように言ってもなかなか言うことを聞かない…。
そんなお悩みを抱えている方は多いと思います。
行動経済学の観点から見ると、子供に片づけをさせるための効果的な方法がいくつかあるんです。
この記事では、その方法を分かりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事で分かること
✓行動経済学を活用し、子どもに無理なく片づけをしてもらう方法
行動経済学とは?
まずは「行動経済学」という言葉を簡単に説明します。
行動経済学は、人間がどのように意思決定を行うかを研究する学問です。
人間は必ずしも合理的な判断をするわけではなく、感情や直感、環境の影響を受けやすい生き物です。
この学問では、そういった非合理的な行動を理解し、それを活用して人々の行動を変える方法を探ります。
学生時代に学んだ行動経済学と、現在マーケティングで活用している
行動経済学を子育てに応用しています。
行動経済学の視点から、子供に片づけをさせる方法
子供の行動を理解しよう
子供が片づけをしない理由はいくつかあります。
例えば、片づけることが面倒だと感じる、どこから始めればいいかわからない、片づけの結果がすぐに見えないためモチベーションが湧かないなどです。
これらの理由を理解し、子供が片づけやすい環境を整えることが大切です。
スモールステップで始めよう
子供に片づけをさせる際、最初から大きな期待を抱かないことが重要です。
行動経済学の「スモールステップ」理論を活用しましょう。
スモールステップとは、大きな目標を小さなステップに分けて達成していく方法です。
例えば、部屋全体を片づけるのではなく、まずはおもちゃ箱におもちゃを入れるところから始めるといいでしょう。
具体的なスモールステップの例としては、以下のようなものがあります
- おもちゃの分類:まずはおもちゃを種類ごとに分けることから始めましょう。例えば、ブロックはブロック専用の箱に入れる、本は本棚に戻す、などです。これにより、片づけるべき対象が明確になります。
- 一箇所に集中:部屋全体を片づけるのではなく、一箇所に集中して片づけることを提案します。例えば、今日は机の上だけを片づける、次の日は床の上のおもちゃを片づける、というように少しずつ進めていきます。
- タイマーを使う:タイマーを使って、「10分間だけ片づけよう」と時間を区切る方法も効果的です。子供は時間制限があると集中しやすくなり、片づけのハードルが下がります。
リワード(報酬)の活用
子供はリワード、つまり報酬をもらうとやる気が出ます。
行動経済学では、適切な報酬を与えることで行動を強化することができるとされています。片
づけをした後に小さなご褒美を与えることで、子供は片づけることが楽しいと感じるようになります。
ただし、報酬はあくまで適度に。
報酬が大きすぎると、それがないとやらなくなる可能性があるので注意が必要です。
- シールやスタンプ:片づけができたらシールやスタンプを集める方法があります。一定の数が集まったら、ちょっとしたおやつや特別な遊び時間を与えるなどのご褒美を設定します。
- 一緒に楽しむ時間:片づけが終わったら、ママと一緒に好きなゲームをする時間を設けるなど、子供が楽しみにしていることを報酬として設定します。
- 特別なイベント:例えば、1週間片づけを続けられたら週末に特別なイベントを計画するなど、大きな目標に対する報酬も有効です。
我が家ではシールを活用しています。
使わない絵本のカバーをラミネートしてシールを張る台紙に
ナッジの活用
ナッジとは、選択を促すための軽い働きかけのことです。
子供が自発的に片づけをするように、ちょっとした工夫をしましょう。
例えば、おもちゃを片づけやすい場所に置いたり、片づけをする時間を決めたりすることが効果的です。
また、片づけを楽しめるように、片づけの歌を歌ったり、ゲーム感覚で行ったりするのも良いでしょう。
ナッジの具体的なアイディアをいくつか紹介します:
- 視覚的な手がかり:例えば、床にカラフルなテープを貼って「おもちゃをここに戻そう」といった視覚的な手がかりを提供します。
- 片づけの歌やダンス:片づけの時間を楽しいものにするために、片づけの歌を歌ったり、ダンスを取り入れたりします。リズムに合わせて片づけることで、自然と片づけが進みます。
- 定期的なリマインダー:毎日同じ時間に片づけをする習慣をつけるために、アラームやリマインダーを設定します。これにより、子供は片づけの時間を忘れずに済みます。
行動の一貫性を保つ
行動経済学の「一貫性の原理」によると、人間は一度始めた行動を続ける傾向があります。
片づけを習慣化するためには、毎日少しずつでも続けることが大切です。
毎日のルーティンに片づけの時間を組み込むことで、子供は自然と片づけをするようになります。
一貫性を保つための具体的な方法を紹介します
- 毎日のルーティンに組み込む:毎日のスケジュールに片づけの時間を組み込むことで、子供は自然とその時間に片づけをする習慣がつきます。例えば、夕食前の10分間は片づけの時間にするなど。
- 親も一緒に参加する:子供だけに片づけをさせるのではなく、親も一緒に片づけをすることで、
子供は一体感を感じ、片づけが家族の一員としての責任であることを理解しやすくなります。
失敗を恐れない
最後に、子供が片づけをうまくできないこともあるでしょう。
でも、失敗を恐れず、長い目で見てあげることが大切です。
失敗から学び、少しずつ成長することが重要です。
褒めることも忘れずに。子供が少しでも片づけをしたら、その努力を認めてあげましょう。
片づけがうまくいかない時の対応についても考えましょう。
- 小さな成功を認める:子供が片づけを完全にできなくても、小さな成功を見つけて褒めることが重要です。例えば、ブロックをいくつか片づけた、絵本を1冊棚に戻したなど、どんな小さなことでも認めてあげることで、子供の自信とモチベーションが高まります。
- フィードバックを与える:うまく片づけられなかった場合も、否定するのではなく、次回の改善点を優しく伝えることが大切です。「今日はここまで片づけてくれてありがとう。次はこの箱も使ってみようか?」といった具体的なアドバイスが効果的です。
- 楽しくチャレンジさせる:片づけがうまくいかないときも、「今日は一緒にどれだけ片づけられるか挑戦してみよう!」とゲーム感覚で取り組むことで、失敗を恐れずに前向きに挑戦できます。
長期的な視点を持つ
行動経済学では、短期的な結果だけでなく、長期的な視点を持つことが重要です。子供が片づけを習慣化するまでには時間がかかるかもしれませんが、焦らずに取り組むことが大切です。
- 習慣化するまでの期間を理解する:新しい習慣を身につけるには、平均して66日かかると言われています。つまり、2ヶ月以上かかることもありますので、焦らずに少しずつ続けることが大切です。
- 家族全体で取り組む:片づけは家族全体の習慣にすることで、子供もその一員として自然と片づけるようになります。家族全員でルールを作り、一緒に守ることが重要です。
具体的な片づけのアイディア
最後に、具体的な片づけのアイディアをいくつか紹介します。
- 色分け収納:おもちゃや本などを色分けして収納することで、どこに何を片づけるかが分かりやすくなります。例えば、赤い箱にはブロック、青い箱には車のおもちゃ、黄色い箱には絵本といった具合です。
- ラベルを貼る:収納箱や棚にラベルを貼って、中身が何かを明確にすることで、子供が自分で片づけやすくなります。イラストを使ったラベルも効果的です。
- 毎日のルーチンに組み込む:例えば、寝る前の10分間は必ず片づけをする時間にするなど、毎日のルーチンに組み込むことで、自然と片づけの習慣が身につきます。
- 楽しい道具を使う:カラフルな収納ボックスやかわいいデザインの整理整頓道具を使うことで、片づけが楽しくなります。子供が自分から使いたくなるようなアイテムを選びましょう。
実践例と具体的な体験談
他のママたちの実践例や体験談も紹介します。
5歳の息子に片づけの習慣をつけるために、毎日おもちゃを種類ごとに分けることから始めました。最初は一緒に片づけをしていましたが、少しずつ息子が自分で片づけるようになり、1ヶ月後には自分から進んで片づけをするようになりました。
片づけをゲーム感覚で楽しむ方法を取り入れました。タイマーを使って「5分以内にどれだけ片づけられるか」を競うことで、子供たちが楽しみながら片づけをするようになりました。
片づけが終わった後にシールを貼るシステムを導入しました。シールが一定数集まると、お気に入りのキャラクターグッズがもらえるというルールです。シール集めが大好きで、毎日片づけをするようになりました。
最後に
いかがでしたか?行動経済学の視点から子供に片づけをさせる方法を紹介しました。
子供に片づけをさせることは、最初は難しいかもしれませんが、少しずつ取り組むことで必ず成果が出ます。大切なのは、子供のペースに合わせて焦らずに進めることです。
そして、子供が少しでも片づけをしたら、その努力を認めて褒めてあげることを忘れないでくださいね。